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ひとくちメモ |
| 日本脳神経外科学会専門医、日本脳血管内治療学会専門医である私が最近の耳よりな情報について意見を交えて書き記しています。 |
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脳内出血には、大きく分けて、高血圧に伴うもの、何らかの血管異常によるもの、ほかの病気によるもの、外傷によるものがあります。
いわゆる脳卒中とか脳溢血といわれるものが高血圧性脳内出血です。私の経験では、12月から3月にかけて、急に寒くなった翌日に発症することが多いようです。文字どおり、高血圧が原因となり、脳血管が脆弱化し、血管が破綻し脳内に出血したものをいいます。
最近は食生活、血圧のコントロールがよく出来ているためかその頻度は減少し、出血の程度も小さくなってきているようです。 |
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(脳内出血のCT)
白い部分が出血 |
| どんな症状がでるの? |
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出血する場所によってことなります。まず頭痛、吐き気、嘔吐がおこり、どちらかの手足の麻痺が出ることが多いです。
出血の程度が大きくなれば症状も強くなり、意識障害が出たり、生命の危険が出てきます。
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| 治療はどうするの? |
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これはかなり意見の異なるところです。生命にかかわるくらいの大きな出血の場合、手術で、救命出来る症例はかなりありますが、この場合、かなりの後遺症が残ります。
手術も頭をあけて(開頭)による場合と小さな穴を開けてそこから血腫まで針を入れ血腫を吸引する方法があります。それほど大きくない場合は手術せずに内科的な治療をしていきます。
現在はあまり手術はしない方向へ向かっています。
手術をすることによって麻痺がものすごくよくなることはありません。あくまで救命のため、もしくは早期離床が目的なのです。
脳卒中は突然やってきます。日ごろから血圧には十分注意してください。
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とてもこわい病気であることは皆さんよくご存知でしょう。
くも膜下出血の一番多い原因が動脈瘤の破裂によるものなのです。
さて、くも膜とはどこにあるのでしょうか?
頭蓋骨の下には硬膜があります。その下にくも膜があり、その下(中)に出血するのでくも膜下出血なのです。 |
| 動脈瘤はどうして出来るの? |
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もともと血管の壁が弱い人がいます。血管が枝別れするところは特に弱く其の部分に動脈瘤が出来るのです。これを予防することは現在のところ不可能です。
また動脈瘤があるのを察知することも不可能に近いのです。
ただしたまたま外の理由で血管撮影をしたり脳ドッグなどでMRAをすることで
破裂する前に見つかることもあります。
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| 動脈瘤が破裂するとどうなるの? |
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当然血管が破けるわけですから出血します。
脳の血管はくも膜の下(中)を走ってますからくも膜の下に血液が充満します。
これがくも膜下出血なのです。
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| どんな症状が出るの? |
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とても激しい頭痛が起こり、吐き気、嘔吐を伴います。出血の程度によっては、意識障害が強く出たり、その場でなくなられる方もおられます。 |
| ほとんどの方は救急車にて搬送されて来られます。私たちはまず意識状態、血圧、脈拍、呼吸状態をチェックし、CTにて診断を行います。 |
CT |
脳血管撮影 |
| 中央の星型の白い部分がくも膜下出血です。 |
中央に飛び出した部分が動脈瘤です。 |
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| 治療はどうするの? |
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<第一段階>
血管撮影で動脈瘤が見つかった場合、再出血の予防目的で、動脈瘤を根元でつまんでしまう、クリッピングという手術を行います。もちろん頭をあけて行います。
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(左図が動脈瘤 、中央は、動脈瘤をクリップしたところ、右は顕微鏡を使用した当院での手術風景) |
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顕微鏡を使った非常に細かい手術です。完全にクリップがかかるまでは出血を起こす可能性があり、大出血を来せば手術中でもなくなられることがあります。
意識状態が非常に悪い症例では、手術も出来ない場合があります。ここまでが治療の第一歩です。ただし、意識状態がかなり悪い場合は、手術ができない場合もあります。最近では血管内塞栓術といって、血管の中から、動脈瘤を塞栓し、破裂しないようにする方法も施行されております。動脈瘤の形、患者さんの状態によって手術方法を選択していきます。当院長久 公彦 副院長はまだ数少ない専門医の一人です。
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(当院での血管内手術風景) |
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<第二段階>
実はここからが非常に大変なのです。出血が起こった脳は必ず脹れてきます。
そして出血した血液が正常な血管に悪さをしはじめ、血管を縮めてしまいます。
これが脳血管攣縮という恐い現象です。これが強く起こると脳のあちこちに脳梗塞をおこし、手足の麻痺や意識障害を出現させ後遺症を残したりします。そのため私たちは、これを最小限に食い止めるべく必死で治療します。たとえ手術がうまくいってもこの第二段階は必ずやってくるのです。 |
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<第三段階>
私たちは週に1回程度CTをとっていきます。そうすると少しずつ脳室といって髄液をつくる部屋が大きくなってくる現象(水頭症)が起こる場合があります。出血のために本来髄液の通る道が塞がれたり、髄液が吸収されなくなったりすることで起こる現象です。くも膜下出血後1カ月程して出現します。
その時は頭の中(脳室)に管を入れそれをお腹の中に髄液を流す手術が必要になります。

黒いところが脳室です。かなり大きくなっています。 |
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<第四段階>
こうして大きな合併症を乗り越え、後はリハビリテーションです。
元気で社会復帰される方は全体の40%程度しょうか。 |
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