ひとくちメモ
日本脳神経外科学会専門医、日本脳血管内治療学会専門医である私が最近の耳よりな情報について意見を交えて書き記しています

破裂脳動脈瘤に対するコイル塞栓術(脳血管内治療)
  以前よりあった脳動脈瘤が破裂した場合くも膜下出血になります。この場合、可及的速やかに再出血を予防するための治療を行う必要があります。
従来であれば全身麻酔下で開頭して脳動脈瘤をクリップする方法しかありませんでした。しかし現在ではコイルを脳動脈瘤につめる治療ができてからさらに予後の改善が認められるようになりました。術後の合併症である、脳血管れん縮や水頭症の発症率が低い可能性があります。また開頭による手術だと危険を伴う大手術になるようなケースでもこの治療法であれば比較的少ない侵襲で治療ができる場合があります。

  カテーテルを脳動脈瘤に誘導します。

  カテーテルの中より動脈瘤内にできるだけコイルを送り込み、瘤内への血流を遮断します。

  最終的にカテーテルを抜去し、塞栓術を終了します。

理解しやすいようにアニメーションでも観ていただけます。

症例を提示します
  ・ 67才男性
・ 脳血管撮影で中大脳動脈に約5mmの脳動脈瘤がありました。
・ 心疾患がある。
・ 一度クリッピング術を施行しており、癒着の問題がある。
以上の理由から家族より同意を得た後、脳血管内手術を行いました。

  コイルを詰めているところです。
  コイルを詰め終えたところです。
  脳動脈瘤の底部にまだ黒く造影される部分がありますが、3ヶ月後の脳血管撮影では完全に造影されなくなっていました。

 

現在当院にて治療を施行した患者さんにおいて明らかに従来のクリップ術より治療結果が優れていることが確認できています。


当院では、まず血管撮影をして、可能と考えられる場合、まずコイル治療を第一に適応を検討しています。



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