当院では経験を積んだ医師(脳血管内治療専門医)がこの最新治療法に取り組んでいます。この治療法は、わかりやすく言うと風船で血管の細い所または詰まった所を広げる方法です。
カテーテルさえ病変部に到達できれば、すぐに狭窄部を拡張することができます。時間を争う脳梗塞治療においては可能なら考慮すべき治療法と言えます。
一方で風船単独治療の問題点は病変、長さによってはまた再狭窄を起こす場合(総じて20−30%に起こります。)があります。そこで再狭窄を防ぐためにステントという器具を病変部に留置することになります。部位によってはステントを留置できない場合があります。
(ステントは患部の血流を保持し、風船治療の合併症である再狭窄の発生率を低下させる働きがあります。ステントはいい治療法なのですが、現在、頭蓋内脳血管に対する治療として保険診療で施行することはできません。)
頚動脈ステントの現状
2008年4月より頚動脈高度狭窄病変に対して自己拡張型ステント(頭蓋外ステント)を留置するという治療法が保険適応となりました。施行には術者、施設など厳しい実施基準があります。当病院は認定施設です。
これにより同病変をお持ちの方で全身麻酔ができない方、心疾患をお持ちの方などにも治療ができるようになります。我々が治療を始めて約10年の年月を経て、今回はじめてみなさんの力で、ステントを使った脳卒中に対する低侵襲治療法が一部ですが、厚生労働省に認められたわけです。これは患者さんにとって大きな福音になるに違いありません。
Protected carotid-artery stenting versus endarterectomy in high-risk patients. NEJM 2004 Oct 7;351(15):1493-501
Yadav JS, et, al. |