デイケア雅の郷
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リハビリテーション
 ひとくちメモ
日本脳神経外科学会専門医、日本脳血管内治療学会専門医である私が最近の耳よりな情報について意見を交えて書き記しています

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タバコと脳卒中
 

タバコに含まれるニコチンは副腎髄質を刺激し、アドレナリンの分泌を促進します。血管の末端を収縮させ、血圧、動脈硬化を悪化させます。喫煙により取り込まれた一酸化炭素は、血液中で赤血球のヘモグロビンと結びつき、酸素運搬能力を低下させます。そして各組織での酸欠状態を引き起こします。また血液中の遊離脂肪酸の増加、血小板の凝集能の低下を起こします。最近の調査では喫煙者の脳梗塞を起こすリスクは非喫煙者の1.5倍と言われています。

しかしこれだけ医学的に、喫煙は百害あって一利なしと分かっていても、喫煙をすることは容易なことではありません。喫煙が習慣となるのは、ニコチンが持続的に脳に達しますと、ニコスタットという血中のニコチンの量を一定に保つ装置が永続的に働くようになるためだと言われています。この装置のオン・オフにより喫煙を強制したり、控えさせたりするようになります。ニコチンはドーパミンの放出を促し、人に快楽を与えるので、血中濃度が低くなるとニコスタットがオンの状態になります。

タバコの煙は、微粒子成分とガス成分から成り立っています。タバコ特有の臭いは、微粒成分(ヤニ)によるもので、ヤニからニコチンと水を除いた成分がタールです。このタールにもベンツピレンなど多くの有害物質が含まれています。ガス成分も、一酸化炭素や窒素酸化物などの有害物質からなり、ニトロソアミンなどの発ガン物質も含まれています。

このように、タバコには有害成分が二百種類以上含まれていると言われています。タバコの煙には主流煙と副流煙があり、主流煙とは喫煙者が吸い込む白い煙で、副流煙とはタバコの点火部分からでる紫煙で、副流煙の方に多くの有害物質が含まれています。タバコを吸わない人でも喫煙者の傍にいると、間接喫煙することになり、有害物質を体内に取り込むことになります。これにより動脈硬化が悪化することも考えられます。

現在、喫煙による離脱症状を軽減し、禁煙を実行しやすくするため
・ニコチン製剤
(脳卒中急性期は医師の指示に従ってください)ニコチンパッチを腹部、腕に張り付けるタイプで医師の処方が必要です。
・軽い運動、散歩をする
・ハッカ入りの歯磨き粉を使う
・シャワーを浴びる
・冷水摩擦をする
・生野菜をかじる
・甘くないガムを噛む
などが勧められています。

○DATAのお話
喫煙は脳梗塞発症リスクを2−4倍高くする確率した危険因子です。
男性は非喫煙者の2.5-4.2倍、女性は1.9倍となっています。
若年、喫煙量が多いほどリスクが大きいとされています。
20本/日以上 の喫煙者の脳梗塞リスクは20本/日未満 に比べ2.2倍であるとする報告もあります。

禁煙は脳卒中の罹患率および死亡率の低下に有用であり、禁煙後2年以内に急速に減少し、5年以内に非喫煙者と同じレベルになることが知られています。


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